AIブームの次は何が来る?2025年後半に資金が向かう「固体電池・核融合」投資テーマを徹底解説
2023年以降、生成AIの爆発的な普及とともに、NVIDIAやMicrosoftをはじめとするAI関連銘柄が株式市場を席巻してきました。しかし2025年も終盤に差し掛かる今、投資家の間では「次のテーマ」への関心が高まりつつあります。
果たして、投資テーマはAIから固体電池や核融合といった次世代エネルギーへと移行しているのでしょうか?最新の市場動向と報道をもとに、現状を整理してみましょう。
AI関連銘柄は「選別のフェーズ」へ
生成AIブームの初期段階では、「AI」と名がつくだけで株価が上昇する銘柄が続出しました。しかし2025年に入り、投資家の視線は「成長期待」から「実利・収益性」へとシフト。現在は、AI関連銘柄の中でも“本当に稼げる企業”と“期待先行の企業”の選別が進んでいます。
インフラ系 vs アプリケーション系の明暗
| 分類 | 代表企業 | 特徴 | 現状 |
|---|---|---|---|
| インフラ系 | NVIDIA、TSMC、Supermicro | GPU・半導体・サーバーなど基盤を提供 | 高成長・高収益を維持 |
| アプリ系 | C3.ai、SoundHoundなど | AIを活用したSaaSやサービス提供 | 収益化に苦戦、株価は調整傾向 |
特にNVIDIAは、2025年7月に181.68ドルの年初来高値を記録し、10月29日には終値ベースで207.03ドルまで上昇。その後は調整局面に入り、12月18日時点では174.14ドルと約15.9%下落していますが、年初からは依然として高水準を維持しています。
次のテーマ:固体電池と核融合
AIの成長が電力消費を急増させる中、次世代エネルギー技術への注目が高まっています。特に「固体電池」と「核融合」は、脱炭素・高効率・安全性といった観点から、AIの裏側を支えるインフラとしても期待されています。
固体電池:Amazonも出資する次世代バッテリー
2025年12月、Amazonが固体電池スタートアップ「Blue Current」に8100万ドルを出資したというニュースが話題となりました。固体電池は、従来のリチウムイオン電池に比べて高エネルギー密度・高安全性を誇り、EVや航空機、再エネ蓄電など幅広い用途が期待されています。
上場している注目の固体電池関連銘柄(2025年)
| 企業名 | ティッカー | 特徴・注目点 |
|---|---|---|
| QuantumScape | QS(NYSE) | フォルクスワーゲンと提携。セラミック固体電池の量産化を目指す。 |
| Solid Power | SLDP(NASDAQ) | BMW・Fordと提携。硫化物系固体電解質に強み。 |
| Enovix | ENVX(NASDAQ) | シリコンアノード技術でスマートデバイス向けに展開。 |
| Amprius Technologies | AMPX(NYSE) | 航空宇宙向けの高密度バッテリーを開発。 |
| Albemarle | ALB(NYSE) | リチウム供給大手。固体電池材料の供給で注目。 |
核融合:AIと融合する究極のクリーンエネルギー
核融合は「太陽のエネルギーを地上で再現する」技術として、長年“夢のエネルギー”とされてきましたが、近年はAIの活用により設計・制御技術が飛躍的に進化。2025年には、トランプ・メディアが核融合スタートアップ「TAE Technologies」と60億ドル規模で合併を発表し、話題を呼びました。
上場している注目の核融合関連銘柄(2025年)
| 企業名 | ティッカー | 特徴・注目点 |
|---|---|---|
| Alphabet(Google) | GOOGL(NASDAQ) | TAEやCFSに出資。AIで核融合設計を支援。 |
| Microsoft | MSFT(NASDAQ) | Helion Energyに出資。2028年の商用炉稼働を支援。 |
| Chevron | CVX(NYSE) | Helionなどに出資。エネルギー転換戦略の一環。 |
| Oklo | OKLO(NYSE) | 小型核融合炉の開発。AIと融合した設計が特徴。 |
| BWX Technologies | BWXT(NYSE) | 原子力技術に強み。核融合関連部材の供給候補。 |
投資家の視点:テーマの多様化と分散
現在の市場では、AI関連銘柄が依然として主役である一方、固体電池や核融合といったテーマに資金が分散し始めています。これは「AIの成長を支えるインフラ」や「次の社会実装を担う技術」への期待の表れとも言えるでしょう。
投資戦略のヒント
- AI銘柄で得た利益の一部を、固体電池・核融合などの中長期テーマに分散投資する動きが加速しています。
- 商用化のタイムラインや政策支援、提携先企業の動向を注視することで、成長性の見極めが可能になります。
- テーマ型ETFや、出資企業(Microsoft、Alphabet、Chevronなど)を通じた間接投資も有効な選択肢です。
まとめ:AIの次を探す時代へ
投資テーマは「AI一強」から「AI+次世代エネルギー」へと広がりを見せています。これは単なるブームの移り変わりではなく、AIの成長が新たな社会課題(電力・環境)を生み、それを解決する技術に資金が流れるという“連鎖的なテーマ進化”と捉えるべきでしょう。
固体電池や核融合は、AIの裏側を支えるインフラであると同時に、脱炭素・エネルギー安全保障・産業競争力といった多面的な課題に応える技術でもあります。今後の投資判断においては、単なるテーマ性だけでなく、技術の実装力や政策との連動性、企業の収益構造までを含めて見極める視点が求められます。
未来を先取りする投資家にとって、今はまさに「AIの次」を探すタイミング。その一歩として、固体電池や核融合というテーマを深掘りしてみる価値は十分にあるでしょう。
参考・出典
- The Wall Street Journal – Amazon Invests $81 Million in Solid-State Battery Startup Blue Current
- Financial Times – Solid-state batteries: the next frontier in EV innovation
- The Motley Fool – 5 Top Fusion Energy Stocks for 2025
- InvestorPlace – The Untold Story of Nuclear Fusion, AI, and the Future of Energy
- MoneyWise – Best Solid-State Battery Stocks to Buy Now
- ExoSwan – Top Nuclear Fusion Stocks for 2026


