【2023年最新】九州の熊は絶滅したのか?背振山系で目撃された動物の正体とは

 今年は、秋になって熊による人身被害の報道が連日なされている。背景には、熊の個体数の増加と今年は山に熊の餌となるどんぐりが少なかったことがあり、そのため熊は餌を求めて市街地に現れているようである。

 被害の多くは、沖縄や九州を除く山口県から北海道の広範囲に及び、北海道にはヒグマ、その他の地域はツキノワグマによるものである。

 かつて、九州にも熊が生息していたようであるが、最後に生息が確認された記録は1941年である。

 現代では、九州には熊は生息していないというのが定説ではあるが、2023年10月23日付の佐賀新聞には熊の目撃情報が掲載されて、神崎市背振町の背振山山頂付近には注意喚起の看板が設置されている。

 アナグマを熊と見間違えたのではないかとの説もあるようだが、アナグマのサイズは体調60センチ程度、体重13キロと大きくても中型の犬程度であり、ツキノワグマの140センチ程度、100キロを超える個体と比べるとかなり小さい。

 私自身、脊振の山を福岡市内から三瀬峠を越えて九州自動車道へ車で走行した際に道路沿いを歩くアナグマを見かけたことがあるが、猫くらいの大きさで目の周りに黒い縦に伸びる模様が印象的で、チョコチョコと歩く動きは可愛らしく、熊と見違えることはまず考えにくい。

 日本では、林業の従事する人が減り人間の手が入らなくなった山林が増えたことで、イノシシや鹿といった野生生物の個体数が増えていて熊も例外ではない。アフリカやインドネシが原生林の開拓による樹木の伐採などで、野生生物の生息地が奪われていることを考えると、真逆の状況であることが興味深い。

 熊の攻撃性と殺傷能力を考えると、絶対に遭遇したくないが、仮に九州には熊が生息していたとしても目撃情報がほぼ皆無であり、遭遇することがあれば奇跡であろう。

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