2023年、年末の格闘技番組を考える
この記事は、出場する選手については触れませんので予めご了承の上読み進めてください。
大晦日には紅白歌合戦にガキ使(2023年は中止?)、そして格闘技とチャンネル戦争の火種が目白押しである。会場となる「さいたまスーパーアリーナ」で観覧するには安くても16,500円、最も高額なVVIP席は330,000円とサラリーマンの平均月収程である。
そんな大金を支払ってまで見たいという人には申し訳ないが、私はどこまで本気で戦っているのだろうかと勘繰ってしまうため、いつも心の底から楽しめないのである。
対戦相手同士の実力に差があまりなければ、泥試合となり延々と試合に決着がつかないだろうし(モハメド・アリとアントニオ猪木戦がこれだった)、圧倒的な力の差があったら、数秒や数分で試合は決着することもあると思う。その場合、どちらもショーとしてはつまらないものになってしまう。
一方で、普段から演出された映画での格闘シーンであってもそれなりに楽しめるのだから、多少は演出の要素があったとしても楽しんでくれるのであれば観客にとっても良いと運営側が考えるのは自然なことに思えし、地上波であれば尚更である。
話は変わるが、時代劇での殺陣のシーンに至っては、一撃でも刀が体に触れれば切断された部位からの流血と痛みで更に闘うことなど出来ずに、すぐに留めを刺されてしまうだろう。
戦闘は、ローマのコロッセオで剣闘士が猛獣と戦う様子が娯楽とされていた時代から、今日まで続く娯楽の一つであるが、折角お金を支払って見るのなら泥試合でも演出なしの真剣勝負を見たい。