スポーツの日を祝いたい

人生の中で、もっともスポーツに勤しんでいた高校時代は、今振り返ると、おかしな出来事が多々あった。同様の体験をした運動部に所属していた方や、これから高校生になる方にも読んでもらいたい。

高校生の頃、私の所属する陸上部は、毎年インターハイに数名の出場者を出していて、校内では運動部の中でも特に厳しいことで知られていた。私の考える、陸上競技というのは、他の球技などと違い、個人競技なので協調性はあまり期待されない。個人が努力して記録を出す事だけに注力すれば良い競技だ。

私の入部の動機は、身体を鍛えてマッチョな身体を作りたかった。というのも、映画『コナン・ザ・グレート』に出演していたアーノルド・シュワルツェネッガーに憧れていて、陸上部には、バーベルやダンベルなど筋トレのための道具が揃っていたからだ。

この特殊な思いは、陸上部員の前では微塵も出さないし、出せなかったのだが、内心では陸上競技で良い記録を出すことなど興味がなかった。そんな、斜めに構えていた私が、3年間の部員生活の中でも忘れ難い、いくつかの体験を紹介したい。

体を作れ、たくさん食べろ、吐くまで食べろ

夏は高校の敷地内にある合宿場に泊まり込んで、合宿をするのだが、なぜか「吐くまで食べる」という謎の伝統があった。先輩が監視する中、美味しく頂いた料理を何杯もご飯をお代わりして結局吐くのだ。体格を作るために沢山食べろというのはまだいい。部員の親が数名、調理のために合宿に付き合ってくれていて。3食を調理して下さっていたのだが、そんな好意をも裏切る行為。伝統とはなんぞや?と思った。

自衛隊による救出

夏になると学校から歩いて海水浴場まで10分程だったので、練習終わりに海水浴場で泳ぐこともあった。ある時、先輩に可愛がられていたある部員が、先輩の指示で砂浜に首だけ出して、身体を砂の中に埋められた。埋めた部員をそのまま放置して、海水浴を楽しんでいると、しばらくして訓練のために海岸にキャンプに来ていた自衛隊の方々によって救出されていた。悪ふざけとは言え、見るに見かねて救出して頂いたのだろう。

これってビンタ?

体育大から夏休みを利用してわざわざ指導に来てくれていた円板投げが国内トップクラスの先輩から、呼び出された。理由は二日前に逆上がりが出来るようになるという課題を果たせなったという理由でビンタだという。円盤投げで鍛えたフォームで振りかぶったビンタで、叩かれたと思った瞬間に地面に突っ伏していた。さながら、海外映画で刑務所の監守が囚人に行う体罰のようである。

「スポーツの日」への名称変更には「他者を尊重する精神を培う」という趣旨が込められているのだとか。もし、部員の中に ”いい記録を出すことに興味がない部員” がいたら全力でほっといて欲しい。

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