熊本で遭遇した改造バイクと歓声
あっ!そういえばあの時も見た
テレビから、暴走する改造車やバイクをパトカーが追尾するニュース映像が流れて来て、約半年前の光景を思い出した。
さらに、ニュースでは暴走族を見るために沿道に集まり、手を振ったり、カメラで撮影するといった「あおり行為」には10万円以下の罰金と伝えていた。
「あおり行為」を取り締まることはできるのだろうか?罰金を課せられた人はいるのだろうか?
半年前の某日、グランメッセ熊本で、とある男性アイドルグループのコンサートが開催された。益城熊本空港ICを降りてすぐのアクセスの良い場所で、近くには阿蘇くまもと空港がある。
その日、娘とその友人数名をコンサート会場へ送り迎えするのが、私の役目であった。
コンサートの終わる時間を見計らって、会場近くに行くと、私と同じように、迎えに来た車で会場前には渋滞が発生していた。会場からは観客の歓声が漏れ聞こえて来てまだ続いているようだった。会場前では交通整理をする警察官の姿も見える。
コンサート終了予定時間から約1時間後に娘とその友人達がコンサート会場から200m程離れた待ち合わせ場所に現れた。時刻は21時を過ぎていて福岡へ帰るため、すぐに高速道路に向かった。
帰宅の途中、トイレ休憩のため熊本サービスエリア上り線に立ち寄った。駐車場に停めた車から降りると、夜でもあり最初は周囲がよく見えなかったのだが、駐車場に停車している100台ほどの車やバイクのほぼ全てが改造車であり、暴走族であることに気づいた。
私は、絡まれたり、車を傷つけられるなど、何か危害が及ぶのではないか、と心配して慌ててサービスエリアを離れた。そんな私と、暴走族を見るために沿道に集まる人々の心理には大きな隔たりがある。
暴走行為を見ようと沿道に集まる人々はなぜ?、いつから?暴走行為に寛容になったのだろうか?
暴走行為をする若者にとっては、沿道に集まってくる人々の存在は、応援してくれる人達と映るのだろうか?コンサートでは演者の呼びかけに対して観客が掛け声で応えるコールアンドレスポンスによって一体感が生まれる。エンターテインメントには観客の存在が必要である。
歓声を送ったそこのあなた、それ「あおり行為」です。