ガンプラで幸せな時間潰し

休日に訪れた近所の商業施設に、ガンダムのプラモデル(通称ガンプラと呼ばれる)を取り扱う店が新たに出店していた。客層は主に男性であるが、年齢は私と同世代か少し上だと思うのだが、間違い無く中年のオジサンである。商品の中でグレードの高いものは数万円の物もあり大人が趣味で購入する事を想定しているのだろう。数万円の商品を買い求める中年男性は太客でありメインターゲットなのかもしれない。

つい最近、同僚の女性が40代の夫の趣味がプラモデルで、一つが数万円するガンプラを買って来るのが理解できないと言っていたのを思い出した。妻に理解されない趣味に分類され、家庭内での風当たりが強くなるのを予見して購入を躊躇うオジサンもいるのではないだろうか?とはいえ、趣味を楽しむ時間はプライベートな時間であり、趣味嗜好の異なる他人とは、それが妻であっても共有する必要は無いのだが。

もし、プラモデル好きの夫が亡くなったときに故人の遺品として祭壇横にガンダムを並べるだろうか?私がこれまでに参列した葬儀では、釣り道具やゴルフ用品が並んでいるのは見たことがあるが、ガンダムのプラモデルは未だ無い。

私自身、小学生の頃は、お正月にもらうお年玉は全てプラモデルか漫画の購入に充てていた。その当時、漫画やプラモデルは子供の楽しみであり、もしもプラモデルに夢中になっている大人が周囲にいたとしたら憐れに思ったかもしれない。

15年程前に、お台場にリアルスケールのガンダムがお目見えした際には、ニュースで、とある隣国が実際に戦闘能力のある本物だと勘違いして、使用を警戒するような声明を日本国に対して出したと報じていた。その反応が、夫を憐れむ妻の対局にあるとすれば、人型ロボットが日常生活で実用化される日が葬儀場の祭壇横にガンプラが登壇する日なのかもしれない。

タイトル『オアンネス』A4ケント紙にGペン

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