【18歳の君へ】クレジットカードを持つ前に、親子で試してほしい「20の質問」
はじめに:18歳からカードが持てる時代に
2022年の法改正により、18歳からクレジットカードを持てるようになりました。進学や就職を機に、初めてカードを手にする若者も増えています。
しかしその一方で、無計画なカード利用や高額商品の押し売りによって、支払いが困難になり、債務整理や破綻に至るケースも少なくありません。実際、20代の債務整理経験者の中には、「カードがきっかけだった」という人が一定数存在しています。
クレジットカードは「便利」だけど「借金」でもある
カードは便利な道具ですが、「あとで払う=未来の自分への借金」であることを忘れてはいけません。
特に18歳というタイミングは、
- 自由に使えるようになった解放感
- お金の知識がまだ浅い現実
が交差する、最もリスクの高い瞬間です。
親子で取り組む「カード利用リスク診断」20問
そこで、お子さんの金融リテラシーを“見える化”するための○×式テストを作成しました。このテストは、以下の特徴を持っています:
- 金利、リボ払い、信用情報、心理バイアスなどを網羅
- 全問正解で20点、4段階評価でリスク感度をチェック
- 親が出題者になってもOK。“説教”ではなく“対話”のきっかけに
設問例(抜粋)
- 「リボ払いは、毎月の支払いが一定だから、借金が増えることはない。」 → ×
- 「カードを使っても、使いすぎることはない。」 → ×
- 「“月々3,000円でOK”という広告は、実は返済総額が高くなることがある。」 → ○
- 「カードの支払いが遅れても、少額なら信用情報には影響しない。」 → ×
📝 カード利用リスク診断スコアシート(○×式・全20問)
| No. | 設問内容 | 回答(○×) | 正解 | 得点(1点) |
|---|---|---|---|---|
| 1 | クレジットカードは、使った瞬間に口座からお金が引き落とされる。 | □ | × | □ |
| 2 | リボ払いは、毎月の支払いが一定だから、借金が増えることはない。 | □ | × | □ |
| 3 | 支払いが1日遅れただけでは、信用情報に影響は出ない。 | □ | × | □ |
| 4 | 年18%の金利で10万円を1年借りると、利息は1万8千円になる。 | □ | ○ | □ |
| 5 | 「月々3,000円でOK」は、実は返済総額が高くなることがある。 | □ | ○ | □ |
| 6 | カードの利用限度額は、自分の希望で自由に決められる。 | □ | × | □ |
| 7 | カードを使いすぎても、最悪の場合は親がなんとかしてくれる。 | □ | × | □ |
| 8 | キャッシングは、ATMで自分のお金を引き出すのと同じ感覚で使える。 | □ | × | □ |
| 9 | カードを使えばポイントが貯まるので、たくさん使うほど得になる。 | □ | × | □ |
| 10 | 利用明細は見なくても、カード会社がちゃんと管理してくれている。 | □ | × | □ |
| 11 | 学生でも、収入がなくても、クレジットカードを持てることがある。 | □ | ○ | □ |
| 12 | 支払いができなくなったら、カード会社に相談すれば対処法がある。 | □ | ○ | □ |
| 13 | カードで買ったものは、支払いが終わるまで自分のものではない。 | □ | ○ | □ |
| 14 | 「あと払い」や「分割払い」は、借金と同じである。 | □ | ○ | □ |
| 15 | カードの使い方は、将来の住宅ローン審査にも影響することがある。 | □ | ○ | □ |
| 16 | 欲しいものがあれば、まずカードで買ってから考えればいい。 | □ | × | □ |
| 17 | 支払いが遅れても、少額なら信用情報には影響しない。 | □ | × | □ |
| 18 | 借りたお金を返すのは、信用を守るためにとても大切なことだ。 | □ | ○ | □ |
| 19 | カードを使っても、使いすぎることはない。 | □ | × | □ |
| 20 | カードは正しく使えば便利な道具である。 | □ | ○ | □ |
✅ 合計点(正解数):__/20点
📊 評価結果(4段階)
- 0〜5点 ⚠️ 危険ゾーン: カード利用の基本がまだ身についていません。まずは仕組みを学びましょう。
- 6〜10点 🟡 注意ゾーン: 一部のリスクは理解していますが、誤解も多く危険です。親と一緒に見直しましょう。
- 11〜15点 🟢 安全ゾーン: 基本的な知識はありますが、油断は禁物。実際の利用前にもう一度確認を。
- 16〜20点 ✅ 優秀ゾーン: カードの仕組みとリスクをよく理解しています。自信を持って使い始められます。
診断結果の4段階評価とアドバイス
✅【16〜20点】優秀ゾーン:安心してカードを使い始められるレベルです
カードの仕組みやリスクをしっかり理解できています。便利さと責任を両立させた使い方ができるでしょう。
親御さんへ: 実際の利用では「感情」や「誘惑」が判断を狂わせることも。明細チェックの習慣づけをサポートしてあげてください。
🟢【11〜15点】安全ゾーン:基本はOK、でも油断は禁物!
一部に誤解や油断が残っている可能性があります。特に「リボ払い」や「信用情報」など、目に見えにくいリスクへの理解を深めましょう。
親御さんへ: 「なぜその答えを選んだのか?」を一緒に振り返ることで、思考のクセに気づけます。
🟡【6〜10点】注意ゾーン:知識にムラあり、誤解も多め
「ポイントが貯まるから得」「少額なら遅れても大丈夫」など、安心バイアスに引っかかっている可能性があります。
親御さんへ: 「カード=借金」という本質を丁寧に伝えることが大切です。利息の重みを体感できるシミュレーションも効果的です。
⚠️【0〜5点】危険ゾーン:カードを持つ前に学び直しを!
このままカードを持つと、無自覚のまま借金を重ねてしまうリスクが非常に高い状態です。
親御さんへ: 「知らなかっただけ」という前提で、責めずに対話的に学べる環境を整えてあげてください。
まとめ:カードを持つ前に「知っておく」ことが最大の防御
クレジットカードは、正しく使えば便利な道具です。しかし、仕組みやリスクを知らずに使い始めることは、未来の自分に“確率の罠”を仕掛けるようなもの。
この診断を通じて、お子さん自身が“自分のリスク感度”を知ることが、最初の一歩になります。ぜひ、親子で一緒に取り組んでみてください。


