金を凌ぐ銀のパフォーマンス

金を凌ぐ銀のパフォーマンス:いま注目すべき“もう一つの貴金属”

「金(ゴールド)は安全資産、銀(シルバー)はその弟分」——そんなイメージを持っている人は少なくないだろう。しかし、近年の価格推移や世界的な評価の変化を見てみると、銀が金を凌ぐパフォーマンスを見せている局面が確かに存在する。この記事では、過去10年・5年の価格推移、銀の需要構造、各国の政策的評価、そして購入方法までを網羅的に解説し、なぜ今「銀」が注目されているのかを読み解いていく。

1. 金と銀の価格推移:10年と5年の視点で比較する

まずは、金と銀の価格がどのように推移してきたのかを見てみよう。

過去10年間(2015年〜2024年)の価格推移

年度金価格(円/g)銀価格(円/g)
20154,56464.19
20206,12272.69
202411,718141.42

金の上昇率:約157%(2.57倍)
銀の上昇率:約118%(2.20倍)

過去5年間(2020年末〜2025年末)の価格推移

金属2020年末2025年末上昇率
6,913円21,487円約211%
81.60円310.29円約280%

2. 銀の需要構造:産業と投資の“二刀流”

銀の価格上昇を支えているのは、単なる投機的な動きではない。むしろ、実需に裏打ちされた堅実な需要の拡大が背景にある。

用途分野概要と比率(目安)
産業用途約60%:太陽光パネル、EV、半導体、電子機器など
宝飾品約18%:アジア市場での需要が堅調
銀製品約5%:食器、装飾品、宗教用品など
投資約15%:銀地金、ETF、コインなど
その他医療機器、抗菌用途、写真フィルムなど

3. 世界が銀を再評価:アメリカとインドの動き

アメリカ:2025年、米内務省が銀を「重要金属(Critical Mineral)」に初めて指定。供給不足と産業需要の急増が背景。

インド:2026年から銀製品を担保にローンを組める制度が導入予定。銀が信用資産として認められる動き。

4. 銀を買う方法と購入先

購入方法特徴主な購入先
現物(地金)純度99.9%以上。保管に注意。田中貴金属、石福金属、三菱マテリアル
銀貨・コイン小口投資や贈答用に人気。コインパレス、日本ユニコイン、APMEX
先物取引短期売買向き。リスク高。大阪取引所、楽天証券、SBI証券
ETF少額から投資可能。NEXT FUNDS(1673)、SLV、各ネット証券

5. 銀の未来:金を凌ぐ可能性はあるのか?

銀は「貴金属」でありながら「工業用金属」でもあるという二面性を持つユニークな資産。景気回復局面では工業需要が価格を押し上げ、金融不安時には安全資産としての側面が注目される。

2025年には、Bloombergが「銀価格が史上初めて1オンス60ドルを突破」と報じた。これは米連邦準備制度の利下げ観測と供給逼迫が背景にあり、銀が再びインフレヘッジ資産として脚光を浴びていることを示している。

結びに

金は長らく「安全資産の王者」として君臨してきたが、直近のパフォーマンスでは銀が金を上回っている。制度的評価の変化、産業需要の拡大、そして供給不足という三重の追い風を受け、銀は今まさに“主役交代”の可能性を秘めている。

出典・参考資料:
Bloomberg “Spot Silver Tops Record $60 as Traders Bet on Lower Rates” (2025年12月9日)
https://www.bloomberg.com/news/articles/2025-12-09/spot-silver-tops-record-60-as-traders-bet-on-lower-rates

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