米を農家から直接買ったら2/3の値段にできる?
東京在住の4人家族で試算してみた
筆者は身内に農家が複数人おり、これまで米の価格にはあまり関心がありませんでした。しかし、最近の物価高騰を受けて「もし自分で買うならどうなるのか?」と真剣に考えるようになりました。
🍚 市販の米はいくらするのか?
現在、スーパーなどで販売されている米の価格は、5kgあたりおよそ4,500円。これを1俵(60kg)に換算すると約54,000円になります。
東京在住の4人家族が年間に消費する米を5俵(300kg)と仮定すると、単純計算で以下のようになります:
- 5kg × 60袋 = 270,000円/年
これが、一般的な家庭がスーパーで米を購入した場合の年間コストです。

🧑🌾 中間マージンの中身を見てみると…
中間マージンには、単なる「流通コスト」だけでなく、以下のような実務的な手間とコストが含まれています:
- 精米費用(玄米→白米)
- 保管コスト(温度・湿度管理)
- 袋代・袋詰め作業
- それらにかかる人件費
- スーパーに並べるための物流・陳列・販売管理費
つまり、農家が農協に出荷する際には、これらの手間を省いた「玄米・裸の状態」で出荷するのが一般的です。したがって、精米や袋詰めなどの手間を農家が担う場合は、その分を農協価格に上乗せして考えるのが妥当です。
また、農家は基本的に年に一度の収穫です。生活者が年間分(5俵)をまとめて引き取り、自宅で保管し、必要な分だけ精米して食べるというスタイルをとれば、農家側の手間がさらに減ります。
このような場合、農家としても「保管・精米・袋詰めの手間が省ける」ため、価格をさらに下げてくれる可能性もあります。これはまさに信頼関係と交渉次第。お互いの事情を理解し合えば、より良い条件での取引が実現できるかもしれません。
🤝 中間マージンを折半するモデルとは?
農協が農家から買い取る価格は、1俵あたりおよそ20,000円。一方、スーパーでの販売価格は54,000円。この差額34,000円が、いわゆる「中間マージン(流通・小売・物流など)」に相当します。
この中間マージンを生活者と農家で折半すると仮定すると、以下のような価格設定が可能になります:
- 農家の受取額:20,000円(農協価格)+ 17,000円(マージンの半分)= 37,000円
- 生活者の支払額(送料別):54,000円 − 17,000円 = 37,000円
📦 年間コストの試算(送料込み)
配送は30kgずつ10回に分けて行うと仮定し、送料を年間30,000円と見積もります。
| 項目 | 金額(円) |
|---|---|
| 米代(5俵) | 37,000円 × 5俵 = 185,000円 |
| 送料(10回分) | 30,000円 |
| 合計支払額 | 215,000円 |
| 市販価格との差額 | 270,000円 − 215,000円 = 55,000円の節約 |
🚚 送料がかからない場合は?
もし農家が近所まで届けてくれる、あるいは生活者が取りに行ける場合、送料はゼロになります。この場合:
- 合計支払額:37,000円 × 5俵 = 185,000円
- 節約額:270,000円 − 185,000円 = 85,000円の節約
- 節約率:約31.5%
📝 結論:価格の見直しで、生活も農業も持続可能に
このように、中間マージンを折半するだけでも、生活者は年間5万円以上の節約が可能になり、農家は大幅な増収を得られます。
さらに、精米や保管の手間を生活者が担うことで、価格交渉の余地が生まれ、より柔軟で納得感のある取引が可能になります。
インターネットやSNSが普及したいま、中間マージンの構造を理解し、個人が農家へ直接注文を出す環境は十分に整っています。 「農家から直接買う」という選択肢は、単なる節約ではなく、持続可能な食と農の未来を支える行動でもあるのです。


